仙台地区企業交流会に126人が参加
大規模災害の対応や防災対策を学ぶ
倉庫業青年経営者協議会(倉青協)は2019年5月14、15の両日、仙台地区で企業交流会を開催し、会員58人、社員60人、その他8人の計126人が参加しました。東邦運輸倉庫の仙台港支店、震災遺構として仙台市立荒浜小学校、航空自衛隊・松島基地を訪問。大規模災害時の実情と対応、その後の防災対策を学んだほか、パネルディスカッション、グループディスカッションを通じて災害に強い倉庫業への決意を新たにしました。
東邦運輸倉庫の仙台支店は、東日本大震災による津波、そして火災により甚大な被害を受けながら、的確な判断と指示で人的被害を免れ、その後、大きな余震や幾多の障壁に直面しながらも、全社員の連携と経営者の見事なリーダーシップで乗り越え、防災と安全を最大に考え作業性を高める機能を駆使した新たな倉庫に再生させました。その過程と強い信念には同じ倉庫業を営む者として言葉で言い尽くせない程の敬服の念を感じるとともに、勇気と力を分けて頂きました。
パネルディスカッションでは、地元会員やOBの方々の実体験に基づく反省点や教訓が紹介され、とくに「命があればなんとかなる」という言葉が印象的でした。資金や返済面での金融機関との交渉、復旧復興作業にあたる社員や家族と向き合う思い、地元や倉青協の仲間との深い「絆」が大きな支えとなったことなど、話す側、聞く側の両方にとって時間が足りないほど、深く濃く強く印象に残る時間であり、グループディスカッションでも各テーブルでの活発で熱い議論や意見交換が交わされました。
翌日は、荒浜小学校で津波の威力や脅威を感じながら、防災や減災意識を普段から持ち続けること、有事の際の判断や決断、行動の大切さを学ぶ機会を設けました。航空自衛隊・松島基地では地震や津波で航空機や施設に甚大な被害を受けながら、隊員一丸となって滑走路の復旧にあたり、救援物資の輸送拠点として被災地の復旧復興に大きな力を発揮した過程や的確な判断と行動力、同規模災害にも耐え得る工夫や趣向を凝らした施設やロジスティクス機能に間近で触れて見る機会を頂き、組織・人・環境・地域など様々な角度からの防災・減災対応を学ぶことができました。


