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全ト協青年部会と意見交換 トラックの荷待ち問題で

倉庫業青年経営者協議会(倉青協、池田雅一会長)と全日本トラック協会の青年部会(山本明徹会長)は11月7日、3回目となる意見交換会を開催しました。倉青協からは池田会長をはじめ16人、全ト協青年部会からは山本部会長をはじめ9人が出席し、トラックの荷待ち問題についてトラック業界の現状や自主的な取り組み、倉庫への要望、倉庫会社側の取り組みなどを話し合いました。
 
開催にあたり、山本部会長は「倉庫業と運送業は仕事の上で密接な関係にあります。トラック事業者としては『働き方改革』で労働時間の削減に向け、顧客や納品先などの協力もいただきながら様々な取り組みを行っています。忌憚のない意見を交換したい」と述べ、池田会長も「倉庫単体では物流は回らない。荷待ち時間の問題に関しても、倉庫だけでなく荷主とも協力しながら取り組まなければならないと認識しています」と話しました。
 
双方から出た主な意見は次の通りです。
 
「イベント輸送では納品、設置、設営、回収を従来1人のドライバーが行っていたが、イベントが長引くと拘束時間が延びてしまう。そこでドライバーを交替させ、イベント終了に合わせて別のドライバーを派遣する方法に変えた」(全ト協青年部会)
 
「とくに流通系の物流センターでの荷待ち時間が長い。意見交換の機会が乏しく、改善が図られていない。ドライバーは待たないように、どんどん早い時間に到着するようになり、悪循環になっている」(倉青協)
 
「倉庫側は翌日の業務量のキャパシティを予測できるのであれば、荷主と情報共有し、ピークの分散などを提案できないものか」(全ト協青年部会)
 
「定期的な物流会議の場を持てるお客様は比較的、提案を受け入れてくれる。現場で起きていることを繰り返し伝えていくことが重要」(倉青協)
 
「前日までに入荷予定表が来る荷主がほとんどだが、当日、予告なしのケースもある。集中を緩和するため、倉庫の分散化が必要。トラック予約システムについては、アプリなどを使ってドライバーがスマホから空いている時間を選べるようにできたらいい」(倉青協)
 
「従来、配送だけだったが、物流センター作業も行うようになった。作業員にトレーラの免許を取得させ、作業と運送を融合させている。作業員が荷積みを行うことでドライバーは納品先から戻ってきたら当日の業務は終了となり、ドライバーは労働時間を削減できる」(全ト協青年部会)
 
「アイドルタイムが発生しないよう倉庫側に入庫の仮置き場を決めておき、ドライバーが自分で仮置き場に荷卸しし、検品は倉庫側が行う。出庫についても仮置き場を決めておき、輸送側の配車のタイミングでドライバーが積んでいく。ただし、責任区分が難しいという問題がある」(倉青協)
 
「業界特性により様々な課題があるが、トラック業者と打ち合わせながら、入庫の際に同行し、状況を確認することもある」(倉青協)
 
「長距離輸送で生鮮品のバラ積みがある。荷役時間に2時間もかかり、荷主にはパレット化、自動化の必要性を訴えている。待機場所を設けるなどして荷待ちではなく、休息できるようにしてもらいたい」(全ト協青年部会)
 
「高速道路を積極的に利用するようにし、高速道路利用料金も荷主に請求している。地場配送については車両の大型化を図り、効率化している」(全ト協青年部会)
 
「商流を確認すると、必ずしも『午前9時着』でなくてもよいものがある。到着時間をずらしてもらえないかとアクションを起こせば、聞き入れてもらえることもある。倉庫と運送会社の間に料金の収受関係がないことが多く、改善のためには荷主を巻き込む必要がある」(倉青協)
 
 
 意見交換後は懇親会の会場に移動し、引き続き、お互いの業務への理解を深めながら、積極的な意見交換を行いました。


 
 
 
 
 

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