倉庫業青年経営者協議会
常任幹事会・第162回盛岡全体会

　日程：２０２３年１０月２６日（木）、２７日（金）
　場所：ホテルメトロポリタン盛岡ニューウィング（岩手県盛岡市）
　
2023 （令和 5 ）年 10 月 26 日（木）、ホテルメトロポリタン盛岡ニューウィング（盛岡市）にて倉青協常任幹事会、第１ 62 回全体会・講演会が開催された。小山会長体制になって最初の地方大会は、会長の思い入れ深い盛岡の地での開催で、日本倉庫協会の米田理事長にもご臨席いただき、非常に盛況な全体会となった。高嶋氏による「リサイクルリンク」に関する講演では、倉青協のつながりと物流の可能性を改めて強く感じることができた。

１．常任理事会
２．第162回全体会・講演会
会長ごあいさつ／来賓ごあいさつ／各委員会報告
講演

物流機能にプラスワンの機能を実現したリユース・リサイクルサービス

「モノを減らしモノを大切にする社会の実現へ」
　　　【第２部】　　「50周年記念海外視察：タイ・カンボジア」について
３．懇親会
４．観光・ゴルフ

１．常任幹事会
ホテルメトロポリタン盛岡ニューウィング「ギャラクシー」にて、13時30分から常任幹事会が開催され、常任幹事・監事32名が出席した。常任幹事会を活発な意見交換の場にしたいという小山新会長の意向のもと、いかにして新入会員を増やしていくべきかについてそれぞれが案を出し合い、小山会長が「皆がさまざまな場面で、常に会員勧誘を意識することが大事」であると述べて締めくくった。

２．第 162 回全体会・講演会

15時から「ギャラクシー」にて、泉山運営委員長の司会のもと、第162回全体会開催。会員54名が参加した。

会長ごあいさつ
小山嘉一郎倉青協会長（小山企業株式会社）

就任後初の全体会になりますが、盛岡にたくさんの皆さんにご参集いただいたこと、大変感謝いたします。花巻の大学に通っていたこともあり、私にとって岩手県は第一の故郷です。そんな地で、第1回目の全体会を開催できたことを嬉しく思っております。

現在のホームページと会員管理システムができて10年経ちます。50周年を機にこれを更新したく、システム構築積立金を切り崩しその費用に充当させていただきます。今日現在の会員が115名ですが、来年6月の総会で19名卒業される予定で、このまま行くと100名を切る状態になります。新体制としてはより一層、新入会員の勧誘活動に力を入れて取り組んでいきたいと考えており、そのためには情報発信が重要だということで、10月から「事務局通信」を配信させていただきました。あわせてホームページも活動内容をより明確に伝えるものに刷新し、会員管理システムも情報を早めに掲載して皆さんがこの会に出やすくする環境を整えていこうと考えております。

今日は、リサイクルリンク創設者の高嶋さんに講演をお願いしています。これは2月に行われるカンボジア・タイの50周年記念海外研修に紐づく講演になっています。リサイクルリンクは、倉青協のメンバーが共同出資をして拡大している会社です。これから皆さんが第2、第3の新しい事業を倉青協の仲間と進めていくことがあれば倉青協の価値がいっそう上がっていくと考えていますので、ぜひそういった視点で今日の講演を聞き、海外研修の参加もご検討いただければと思います。

最後に、11月30日に防災育成ネットワークの会合が開催されます。防災無線ネットワークは、3.11の震災後に東北のメンバーが作り上げたもので、BCP対策の参考にもなりますので興味のある方はご参加ください。この第162回全体会盛岡大会が盛大に事故なく開催され、皆さんの会社にプラスになるものを1つでも多くお持ち帰りいただくことを祈念して、会長の挨拶とさせていただきます。

来賓のご紹介

一般社団法人日本倉庫協会理事長　米田浩様
徳清倉庫株式会社代表取締役　佐藤重昭様
東磐運送株式会社代表取締役社長　菅原良徳様

来賓ごあいさつ
一般社団法人日本倉庫協会理事長　米田浩様

倉青協は若い方々が中心で機動力があり、横の連携が素晴らしく、とてもいい組織だと感じています。とくに3.11の震災後、たくさんの方が倉青協の仲間に助けてもらったと話しておられるのを聞いて、本当に立派な活動をされている会なのだと思っておりました。小山会長のお話にもありましたが、いかにして会の価値を高めていくかというのは、日倉協も共通に抱えている悩みであり、ぜひ倉青協と日倉協で連携を強めながら課題解決していければと思います。

「2024年問題」は今、大きな課題として注目されています。政府は「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」を開催し、6月に「物流革新に向けた政策パッケージ」を取りまとめ、さらに10月には緊急的に取り組むべき施策をまとめた「物流革新緊急パッケージ」を公表しました。そうした流れもあり、令和6年度の概算要求で国土交通省の物流部門は35億超の予算を要望しています。倉庫の関係で言うと、例えば太陽光パネルや蓄電池、トラックのためのEVスタンドの設置、あるいは物流DXのためのさまざまな機械の導入に対して補助金を出すといった内容です。これが通れば来年の4月、5月頃からスタートすることになりますので、皆さんもしそういった計画を立てているのなら、それを目指して準備していただきたいと思います。

日本倉庫協会にはいろいろな活動がありますが、私としては、さまざまな税制や補助金をもらえる制度があることを皆さんにお知らせし、使っていただくことも大事な役割と考えており、本日は情報提供をさせていただきました。最後に、倉青協のますますのご発展と、本日ご列席の皆さんのご健勝とご多幸を祈念いたしまして、私のご挨拶をさせていただきます。

徳清倉庫株式会社代表取締役佐藤重昭様

私は大竹さんが会長だった1996年、盛岡で全体会が開催された時に倉青協に入会し、2010年に卒業しました。正直、不良会員でほとんど活動には参加していなかったにも関わらず、倉青協のネットワークからたくさんのものをいただいています。

2003年、白石倉庫の太宰さんに誘っていただき、東北のメンバー数社で出資して、2004年に倉庫のサブリースをスタートしました。今年19年目に入り、現在では当社の売り上げの何割かを占めています。数年前には黒川先輩からストレージ型トランクルームの話を聞いてすぐに手を挙げ、うちの使っていない駐車場を活用したところ満床になりました。これも全部倉青協のつながりのおかげです。卒業してからもご縁は続いて、地元や業界の団体でも倉青協の皆さんとはよく顔を合わせます。商売の話ばかりではなく、旅の会をつくってみんなで旅行もしていますし、私は経営者倶楽部にも入会しています。

私はノンアクティブメンバーでしたが、辞めないでいたからこそ今につながっています。大きな倉庫会社ばかりで気後れする人もいると思うし、なんか行きづらいとか、ちょっと合わないなとか思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。倉青協は懐が深く、誰でも温かく受け入れてくれます。じっくりとお付き合いをしていくと、一生の友人も得られますし、本当にいいネットワークの中で仕事にもつながっていきます。皆さん、ぜひ倉青協の活動を頑張って続けてください。本日は盛岡にお越しいただき、ありがとうございました。

各委員会報告
● 運営委員会報告
　泉山和久委員長（三八五流通株式会社）

＜今後の予定＞
▽常任幹事会・講演会（大阪）
・開催日：2024（令和6）年1月18日（木）
・開催場所：スイスホテル南海大阪
▽第163回全体会（宮崎）
・開催日：2024（令和6）年3月7日（木）、8日（金）
・開催場所：宮崎観光ホテル
▽第52回総会・第164回全体会・講演会（東京）
・開催日：2024（令和6）年6月
・開催場所：芝パークホテル

研修委員会報告
　谷川隆史副会長（谷川運輸倉庫株式会社）

新設された研修委員会は、会員各社の経営方針、それぞれに特化した事業を視察、勉強し、忌憚のない意見交換を実施し、自社の経営に生かせるような学びの活動を目的としております。極力少人数で運営し、参加者同士気兼ねなく話ができるような環境作りを目指しています。

＜活動予定＞
▽第1回見学・研修会（北九州）
・開催日：2023（令和5）年11月9日（木）
・開催場所：ロジコム様福岡営業所
・定員：30名程度

企業交流委員会報告
　三田竜平委員長（サンインテルネット株式会社）

＜活動報告＞
▽第1回企業交流会開催（神奈川）
・開催日：2023（令和5）年8月8日（火）
・開催場所：サンインテルネット株式会社愛川センター・海老名第二センター（現場見学）
THE WINGS EBINA（DX事例説明会）
・参加人数：86名（会員36名、社員50名）

＜活動予定＞
▽第2回企業交流会
・開催日：2024（令和6）年2月28日（火）
・開催場所：トヨタ自動車大口部品センター（愛知県丹羽郡大口町）
・内容：トヨタ自動車のパーツセンターの物流現場を見学し、製造業の物流現場における品質管理とからくり改善などの取り組みを学ぶ予定。

広報委員会報告
　永井雄大郎委員長（株式会社永井運送）

＜活動報告＞
・倉青協Facebookページにて活動情報を展開
・倉青協リーフレットを最新版に更新

＜活動予定＞
・2023（令和5）年10月31日　国土交通省貨物流通事業課との意見交換会
・2023（令和5）年11月30日　防災無線ネットワーク会議
・倉青協ホームページのリニューアル

講演会

物流機能にプラスワンの機能を実現したリユース・リサイクルサービス

「モノを減らしモノを大切にする社会の実現へ」
株式会社リサイクルリンク創設者　高嶋民仁氏

　　　【第２部】　　「50周年記念海外視察：タイ・カンボジア」について
　　　　　　　　　　　50周年記念海外視察委員会　野口英徳委員長

全体会に引き続き、「ギャラクシー」にて講演会が行われた。第1部はリサイクルリンク創設者である高嶋氏による講演。「あなたの“いらない”が、誰かの”欲しい“に」をキャッチフレーズに、リユース代行サービス業を社内ベンチャーで立ち上げていた高嶋氏は、倉青協の仲間とともにリサイクルリンクを設立し、過剰生産などで廃棄される製品などを集め、東南アジアへ輸出するビジネスモデルをつくり上げた。その過程やリユース事業による社会貢献について紹介し、「僕がやりたいのは物流の創造です。我々物流事業者だからできることが必ずあるはずです」と熱く語った。
続く第2部では、50周年記念海外視察について野口委員長から説明があった。視察先のカンボジア・タイは、リサイクルリンクの店舗および店舗予定地である。野口委員長自身もリサイクルリンクのメンバーであり、同事業が取引先企業からも喜ばれ、社員の士気も上がったという経験談を交えながら、ぜひ視察に参加して現地の様子を見てほしいと会員に呼びかけた。

３．懇親会
バスで「駒龍」へ移動し、18時から懇親会を開催。来賓の菅原良徳様（東磐運送株式会社）による乾杯の発声で始まり、新入会員の紹介では、オブザーバー参加の本田氏がその場で入会を決めて拍手を浴びた。その後も次々と壇上で杯が酌み交わされ和気あいあいと盛り上がり、倉青協らしさあふれる懇親会となった。

新入会員紹介
株式会社フコク　阿部一晧氏（東京）