倉庫業青年経営者協議会
常任幹事会・第43回総会・第137回全体会
日程:2015年6月12日(金)
場所:芝パークホテル(東京)
2015年6月12日(金)、芝パークホテルにて、倉庫業青年経営者協議会の常任幹事会、第43回総会ならびに第137回全体会が開催された。ダイワコーポレーションの曽根和光会長が任期満了を迎え、白石倉庫の太宰榮一氏が新会長に就任。太宰新会長は、「SOKO goes on! ~Talk About SOKO, More Deeply!!~ 」を新スローガンに掲げ、ここ数年盛り上がりを見せている倉青協の活動を引き継ぎ、全体会の分科会等を通じて会員相互のより活発な意見交換を促進するとともに、新たに広報委員会を設けて業界内外との交流も活性化させていきたい、と抱負を語った。
INDEX
1.常任理事会
2.第43回総会
曽根会長あいさつ/議案審議/太宰新会長あいさつ
3.第137回全体会
来賓ごあいさつ/平成26年度事業報告/平成27年度事業計画/平成26年度卒業会員ご紹介/新入会員ご紹介/事務局交代
4.講演会
「伊勢神宮と出雲大社 ~御遷宮という佳節に経営者が学ぶべき事ども~」
島根県神社庁参与・万九千神社 立虫神社 宮司 錦田 剛志 様
5.懇親会
今から2年前、会長のバトンを醍醐前会長から頂戴した。正直、不安でいっぱいだった。自分に会長職が務まるのか、ダイワコーポレーションとしてしっかり事務局を運営できるのか、150名もの会員の方々とうまくやっていけるのか――。いざスタートをしてみると、副会長、委員長、常任幹事の方々を中心に非常に積極的に動いてくださり、この1年でも11回ほど会が開催されているが、ほとんど私はすることがなかったというのが実態だ。ただし、事務局としての仕事はものすごくたくさんあった。自分の会社ではあるが、飯田君をはじめ事務局には本当にお礼を言いたい。
本日、司会をお務めいただいている鈴木さんとは20年近いお付き合いで、公私ともに仲良くさせていただいている。その鈴木さんが今日御卒業される。卒業の日に司会をされ、私が会長のバトンを次の会長にお渡しするということで、深いご縁を感じ、感動している。
醍醐会長体制から全体会も70名超えが普通になってきて、今日も74名にお集まりいただいている。これも執行部の皆様ならびに各地元の幹事の努力のたまものだと思う。厚く御礼申し上げる。今日は総会、全体会、講演会、懇親会、二次会、三次会、四次会……と続くと思うが、ぜひ元気よく1日お付き合いいただきたい。
■議案審議 議長:曽根会長
▼第1号議案 2014(平成26)年度事業報告および決算報告
▽事業報告
2014(平成26)年度は合計11回の会が開催された。以下のとおり。
1.2014(平成26)年度第1回企業交流会
2014年5月30日 参加66名(愛知・豊田自動織機 高浜工場)
2.第42回総会・第134回全体会
2014年6月13日 参加70名(東京・芝パークホテル)
3.2014(平成26)年度第2回企業交流会
2014年9月19日 参加63名(大阪・谷川運輸倉庫㈱)
4.第135回全体会(郡山大会)
2014年10月9日 参加66名(福島・郡山ビューホテルアネックス)
2日目は観光・ゴルフの代わりに被災地見学を実施した。
5.近畿・西日本ブロック懇親会
2014年12月12日 参加30名(兵庫・森本倉庫)
6.常任幹事会
2015年1月29日 参加29名(東京・芝パークホテル)
7.首都圏東東京ブロック懇親会 2015年1月30日 参加36名(東京・鈴木興産)
8.第136回全体会(大阪大会)
2015年3月5日 参加79名(大阪・ANAクラウンプラザホテル大阪)
過去最高の参加者数。全員参加型の意見交換会(ワールドカフェ)を開催した。
9.北日本ブロック懇親会
2015年4月9日 参加23名(北海道・札幌三信倉庫)
10.西東京・神奈川・北陸・東海地区ブロック懇親会
2015年5月13日 参加27名(神奈川・大黒倉庫)
11.2014(平成26)年度第3回企業交流会
2015年5月20日 参加71名(大阪・JR吹田貨物ターミナル)
▽決算報告
・40周年記念研修として、昨年7月に沖縄での研修に31名が参加したため、収入・支出額がその分、例年より多い数字になっている。
▼第2号議案 剰余金処分(案)
当期未処分剰余金8,826,412円の処分につき、別途積立金500,000円、システム構築積立金300,000円、次期繰越剰余金8,026,412円とする。
▼第3号議案 役員改選の件
2015(平成27)年度 倉青協役員および各委員会構成(案)
会長 宮城 ㈱白石倉庫 代表取締役社長 太宰 榮一 氏
副会長 企業交流 京都 冨士倉庫運輸㈱ 代表取締役社長 兼元 邦浩 氏
副会長 IT/広報 兵庫 神明倉庫㈱ 取締役社長 藤尾 憲弘 氏
副会長 運営 埼玉 野口倉庫㈱ 代表取締役社長 野口 英徳 氏
副会長 組織活性化 東京 高取ロジスティクス㈱ 取締役営業部長 高取 亮太 氏
委員長 IT 大阪 阪南倉庫㈱ 専務取締役 堀畑 浩重 氏
委員長 広報 静岡 ㈱富士ロジテック 代表取締役社長 鈴木 庸介 氏
委員長 運営 福島 東日本倉庫㈱ 代表取締役社長 馬場 俊彰 氏
委員長 企業交流 埼玉 小山企業㈱ 代表取締役 小山 嘉一郎 氏
委員長 組織活性化 大阪 谷川運輸倉庫㈱ 常務取締役 谷川 隆史 氏
ほか常任幹事28名、監事2名
上記第1号、2号、3号議案に関し、満場一致で承認。
倉青協に入会したのが平成8年で、ちょうど今年で20年になる。倉青協が経営者としての自分の大きな財産になっていることに感謝しながら、いつも参加している。
震災からちょうど3か月経った4年前の総会の時、私とセンコン物流の久保田君、協和運輸倉庫の高橋大輔君で、「荷崩れの復旧作業がやっと終わりました、応援ありがとうございました」という御礼をこの場でさせていただいた。今でもあの震災の時のことを思い出すと、倉青協の皆さんの熱いご支援に目頭が熱くなる。当時、淺野会長のもと、震災で被害を受けた被災地を応援していただき、その後、福島にも支援の手を差しのべていただき、その気持ちを醍醐さんが受け継がれた。
じつは震災後2年目の9月に、醍醐さんから「次期会長を受けてもらえないか」という話をいただいた。当時、まだ被災していて無茶苦茶な状況だったので、どうしても私は受けることができず、曽根さんにご相談し、会長を引き受けていただいた。曽根さんの男気には本当に感謝している。曽根さん、2年間ありがとうございました。
倉青協はとくにこの4年ほどとても活発に活動しており、年間10回くらいイベントをやる組織になってきている。これからの2年間もこの流れをぜひ続けて、4人の副会長、そして各委員会の委員長のお力を借りながらしっかりと運営をしていきたい。
●新体制の運営方針
<2015(平成27)年度~2016(平成28)年度 基本方針>
新体制のスローガン
「SOKO goes on!! ~Talk About SOKO, More Deeply!!~」
倉庫業は、社会にとってまだまだ重要な仕事だ。倉庫業の将来は暗いという話もあるが、敢えてみんなで倉庫のことをもっと勉強し、誇りを持って倉庫業を盛り上げていきたい。
今年3月の大阪大会では、ワールドカフェ方式の全員参加型意見交換会を行なった。倉青協に来たら、皆さん一人ひとりが発信し、参加したら必ず一つは「こんな話を今日聞いた」というものを持って帰っていただけるような会にしたい。樋口会長の時代に、分科会というかたちで突っ込んだ内容の意見交換をしていた。そういうものを復活させていきたい。
また、これまでの4つの委員会にプラスして、新たに広報委員会を設ける。広報委員会を通じて、倉庫業界だけでなくトラック協会、冷蔵倉庫協会、国交省様など外部団体との意見交換していきたい。これは鈴木君のアイデアなので、責任を取って委員長をやっていただく。
▼第4号議案 2015(平成27)年度事業計画(案)および収支予算(案)
<今後2年間の全体会予定>
①第138回 2015(平成27)年11月11日、12日 (愛知県・名古屋)
②第139回 2016(平成28)年3月10日、11日 (愛媛県・松山)
③第140回 2016(平成28)年6月 (東京)
④第141回 2016(平成28)年11月 (石川県・金沢)
⑤第142回 2017(平成29)年3月 (福岡県・博多)
<収支予算(案)>
・ホームページ関連事業費について
堀畑氏の関連会社にほとんど手弁当でお願いしていたHPの維持費をきちんとお支払するということで予算組みしている。
・委員会支援費について
広報委員会が新規に増え、また、より委員会活動を充実していきたいということで、委員会支援費を2,000,000円から4,500,000円に増額した。
・事務局経費について
会員数も増え、事務局の負担が非常に大きくなっていることがわかった。曽根さんから事務局経費をきちんと計上すべきではとご提言いただき、事務局経費を増額した。
上記第4号議案に関し、満場一致で承認。以上で第43回総会閉会。
3.第137回全体会
●来賓紹介とごあいさつ
来賓
国土交通省 総合政策局物流政策課物流産業室 大臣官房参事官 坂巻 健太 様
国土交通省 総合政策局物流政策課物流産業室 物流政策企画第二係長 増田 純子 様
一般社団法人日本倉庫協会 理事長 富取 善彦 様
日頃から国土交通省、物流行政にご理解、ご支援をたまわり感謝申し上げる。物流行政については今、国土交通省の審議会の中に、物流に関する部会を新規に立ち上げて方向性を検討している。大きな課題としては物流の効率化、付加価値化、高度化、環境対応、災害時の連携といったことがあり、皆様方ともこの1年、いろいろ議論させていただいた。今後、審議会でもお話をうかがうことを考えている。部会は学者等も参加するオープンな場であり、倉庫をアピールするいい機会だと思う。
この職に就任して1年経った。倉青協様とは非常に密な関係を構築できて大変うれしく思っている。曽根前会長にはこの1年間大変お世話になり、物流審とも意見交換をしていただいた。経営のことまで踏み込んでお話しいただき、非常に勉強になった。また、太宰新会長にはこれまで災害の関係でいろいろと教えていただいた。これからも物流政策全体の中でよろしくお願いしたい。
倉庫は生産と消費をつなぐ拠点だ。それがないと生活は成り立たない。当然、これからもそういった役割は変わらず、倉庫は続いていくだろう。我々も倉庫業政に携わる人間として、誇りをもって行政で倉庫のプレゼンスを高めていきたい。
本日の総会、全体会が盛大かつ元気よく運営されていることをお喜び申し上げる。私は、昨日の日本倉庫業協会の総会で、新たに理事長に選ばれたほやほやだ。年齢は皆さんよりはるかに上だが、経歴という面では皆さんのほうがはるかに上かと思う。
先ほどのスローガンの副題に、Talk About SOKO! More Deeply!!とあった。もちろん日本倉庫業協会の中でもいろんな話をするが、倉青協の皆様方からいろいろな話を聞かせていただいて、それをもとにして坂巻さんのほうへTalk Aboutしに行こうかと思っている。その材料を皆さんからお聞かせいただければありがたい。まずは話すことから始まるということで、いい標語を考えられたと思う。
私は東日本大震災で甚大な被害を受けた東北福島県の会員で、その際は、皆様から温かいお言葉、人的、金銭的ご支援をいただき、非常に感動して何とか恩返しができないかと日頃から思っていた。今回、運営委員長ということで、運営委員会を通して皆様方に私の気持ちを少しでも返せればと、熱い気持ちでがんばりたい。
運営委員会は「来て本当によかったわ!全体会!!」をスローガンとして掲げ、必ず皆さまにこの言葉を言わせるよう、開催地元幹事と運営委員会メンバーの衆知を集め、会員の最高満足を目指して運営に努めていく。
・第138回全体会(名古屋大会)について
開催日時 11月11日(水)、12日(木)
開催場所 愛知県・名古屋市 東京第一ホテル錦(予定)
委員会方針としては、会員の社員にターゲットを絞った企業交流会を開催していきたい。見学会に合わせ、新しい試みとして社員向けの研修会を同時開催していく予定。会員各社の重要な経営資源である人材の育成に役立てるよう、とくに社員の方を参加させやすい会の開催が重要と考えており、開催月を物流業界の閑散月である8月と2月にし、交通アクセスのよい主要都市を開催地に考えている。費用もなるべくかからないようリーズナブルな会の運営を目指していきたい。現場のリーダー向けの研修は少ないと思うので、ぜひご参加の上、ご意見をいただきたい。
・第1回企業交流会
開催日時 8月20日(木) 京都で開催予定
見学場所 ニチユ三菱フォークリフト株式会社 本社
親睦をベースに倉青協を深く活用できる環境の整備を行なうことを活動方針に、今回、ブロック分けを少し変えてみた。たとえばAブロックは北海道、大阪、兵庫。大阪と兵庫は遠くへ行くのが好きな人が多いということで北海道と合わせている。2年間で各ブロック1回ずつの開催となるので、ご自身のブロックで参加できない場合は他のブロック大会で参加できるようにする。
会員約150名体制となり、全体会の場だけでは交流を深める時間がないことが考えられるので、ブロックに割って少人数で運営をしていくことで、腹を割った話ができればと思う。
・Cブロック(埼玉・九州) 9月3,4日 九州で開催予定
山田港運倉庫様見学、八幡製鉄所工場見学
・Dブロック(東京) 12月3,4日に開催予定
日本流通倉庫様 新倉庫視察
「倉庫業に未来はない」という発言をしてお騒がせしたが、一企業経営者として、企業の存続をかけて新しいことを考えていかなければいけない、という思いから出た言葉だ。私もまだまだ未熟で思いを伝えきれない部分があるので、まさにTalk About SOKO! More Deeply!!で、皆さんと話し合っていける広報委員会でありたい。
倉青協も40周年、150名という体制になり、その中で今一度、価値のある活動とは何かを考え、協会としてのアイデンティティをもって外部への情報発信、他団体との情報交換ができないかと考えてきた。一人一人の会員の皆様ともっと話をして、皆様が置かれている事業の状況、今後の事業を他団体、他産業界、行政の皆様と意見交換し、意見を集約していくことを第1期目の活動としたい。
広報委員会には、曽根前会長、醍醐前々会長らそうそうたるメンバーが委員に名を連ねている。太宰会長から、1期で終わらない継続的な委員会にするよう仰せつかっているので、私の役目はまず種まきをして必ず芽が出るよう見守ることだと思っている。
私は、父が卒業するのと入れ違いに26歳で倉青協に入会した。倉青協には、感謝のひと言に尽きる。私が今後、この会のために何ができるかというと、この上に経営者倶楽部があるが、卒業後にその会に入るメンバーが少ない。だから私は倉青協と経営者倶楽部の間の潤滑油のような役目を果たしたい。皆様からの情報もどんどん吸い上げて、この会を卒業しても上の会に入りやすい雰囲気をつくっていこうと思う。
倉庫業の将来性について話が出ているが、確かに倉庫業だけの枠で考えてしまうと、小さくなってしまう。ただ、これだけのメンバーがいるので、多岐にわたって情報交換できるし、自信を持って倉庫業の活力を上げていってもらいたい。そういう懸念材料を払しょくするために、皆さんがコミュニケーションを図る場としてこういう会が発足したわけであり、そのあたりにも太宰体制に期待を持っている。
また、広報ということで、皆様の力で地方を活性化させ、倉庫業というつながりの中でいろんな業種がつながればいい。広報のメンバーは力をもっているので、行政も巻き込んで、倉庫業を世の中にもっと知らしめるべきだし、将来は学生を含め、ロジスティクスというものを学んでもらう機会をつくってほしい。
私は日本という国を愛しているし、日本人としての誇りを持っている。日本の心を忘れないで今後ともがんばってもらえれば、何も悲観することはないと思う。長い間ありがとうございました。
●平成26年度新入会員(平成26年4月1日~平成27年6月5日にご入会)
松田 晋 様 大同倉庫㈱(京都)
瀧 祥汰 様 ㈱タキ倉庫(静岡)
佐藤 寿彦 様 和晃運輸㈱(兵庫)
伊藤 宏基 様 アイビーデリバリー㈱(秋田)
永井 隆介 様 千葉港運倉庫㈱(千葉)
小嶋 佐和子様 ㈱富士ロジテック・ネクスト(神奈川)
小関 妙子 様 中京倉庫㈱(愛知)
蜂谷 洸喜 様 蜂谷運輸倉庫㈱(宮城)
三浦 哲 様 ミウラ倉庫㈱(東京)
笹原 司和 様 琵琶倉庫㈱(滋賀)
この2年間、事務局の合理化として、システムを使った出欠管理の構築という過去にない試みが行なわれた。堀畑専務をはじめ皆様のご尽力で、2年前の6月とこの6月では、だいぶ事務局の作業も効率化が図られ、事務局の運営自体もスムーズになったと思う。
運営委員会の皆様におかれては、下見会を2回、3回と過去の事務局にはないほど手厚く準備万端にさせていただき、当日本番をスムーズに迎えることができた。組織活性化委員会においても、ブロック懇親会にすべて出席をさせていただき、貴重な経験をさせていただいた。
2年間、たくさんの会員の皆様と交流させていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
3カ月ぐらい前から、ダイワコーポレーションの皆様に当社まで足をお運びいただいたりして、業務の引き継ぎをしてきた。5つの委員会、150名の会員様が、月に1回は必ず何か日本のどこかでやっていて、それを飯田さんはじめダイワコーポレーションの事務局の方々がすべて運営されていた。想像しただけでも大変だが、幸いなことに太宰が選任した各副会長、委員長の方々が、今の段階でも非常に快く対応いただいているので、その方々の足を引っ張らないように、また150人の会員様に何とか充実した協会を運営できるようなサポートを2年間させていただきたい。
まだまだ足りないところはありますが、今後ともぜひよろしくお願いいたします。
●講演概要
平成25年5月、出雲大社が60年ぶりの大遷宮、そして10月には伊勢神宮が20年に1回の式年遷宮ということで、そろって御遷宮が行なわれた。このような喜ばしい時に我々は生きている。なぜ日本人は遷宮という大変な行事を続けるのか。そこに日本人の考えた永遠とは何かというヒントがある。
遷宮には、清新な始まりに返るという意味がある。つまり、原点回帰とよみがえりだ。会社でも学校でも創業の理念、創立の理念に立ち返ろうと言う。それは、始まりに理想があるからだ。私たちは直線の時間ではなく、円環する時間の中で生きている。自分たちの次の世代に、どれだけ豊かな社会を残せるか。そんな思いで先人たちは歩みを進めてきた。それこそが、日本の持続可能な社会と文化を育んできたのだ。
三重県伊勢市の伊勢神宮、島根県出雲市の出雲大社。この2点を結ぶと見事に一直線に並んで真ん中に平城京の上を通る。古代日本という国が出来る時、天津神の中心である天照大神を大和から見て日の出る伊勢にお鎮め申し上げ、国津神のリーダーである大黒様を日の沈む出雲の地にお祭りした。朝日と夕日、天と地、見事に垂直的な観念を東西の軸に置き換えて、日本独自の永遠を守ろうとしたのではないだろうか。
日本は近年、阪神淡路大震災、東日本大震災といった天変地異に苦しみ、またさまざまな社会不安と戦ってきた。そんな折、平成25年5月に国津神の出雲がまずよみがえり、平成25年10月に伊勢がよみがえった。これが偶然だとは思えない。これから、日本のよみがえりが始まろうとしている。
遷宮に学ぶべきことはとても大きい。日本には、神話の世界が今も脈々と生きている。それが日本の持続可能な社会の根幹にあることを改めて思い起こし、私たち若い世代が先輩たちに恥じないよう、世界に貢献する日本の国を受け継いでいきたい。
5.懇親会
17時45分より、髙嶋氏(㈱ウインローダー)の司会のもと懇親会が開催された。兼元副会長による「杯は高く、志は高く、腰は低く。SOKO Goes On!」というユニークな乾杯の音頭で始まり、4名の新副会長が意気込みを語るなど、和やかな雰囲気の中にも太宰会長率いる新体制に向けた期待と熱気が伝わってくる、活気ある懇親会となった。