倉庫業青年経営者協議会
常任幹事会・第136回全体会
日程:2015年3月5日(木)
場所:ANAクラウンプラザホテル大阪(大阪市)
2015年3月5日(木)、大阪において倉青協第136回全体会が開催された。ダイワコーポレーションの曽根和光会長体制としては最後の地方大会となる今大会は、全員参加型情報交換会(ワールドカフェ)などの新しい試みも行なわれ、全体会には過去最高となる79名の会員が参集し、非常に盛況な大会となった。
INDEX
1.常任理事会
2.全員参加型情報交換会(ワールドカフェ)
3.第136回全体会
会長あいさつ/来賓ごあいさつ/各委員会報告(運営委員会・企業交流委員会・IT委員会・組織活性化委員会)/連絡事項
4.講演
5.懇親会
2.全員参加型情報交換会(ワールドカフェ)
13時00分より、倉青協初の試みである全員参加型情報交換会(ワールドカフェ)を開催。
初めに曽根会長が「会長として最後となるこの地方大会は、この全員参加の情報交換会にすべてをかけている。皆さん、たくさんのことを発信し、たくさんのことを受信してほしい」とあいさつを述べた。続いて進行役の堀畑副会長がディスカッションの進行方法について説明し、情報交換会がスタートした。
今回は「倉庫業を語るゾーン」「経営を語るゾーン」「行政(国土交通省様)連携を語るゾーン」「未来を語るゾーン」という4つのゾーンを用意し、事前アンケートによって各ゾーンに分かれてディスカッションを行なった。ディスカッションはフリートークで、各テーブルにおかれた模造紙にキーワードを書いていく。20分後にメンバーを入れ替えて同じように議論をし、さらに20分経ったら元のテーブルに戻って再度議論をする。とくに議事録も発表もなく、模造紙のキーワードだけが記録として残る仕組みとなっている。
初めはどのように進めたらいいのかという戸惑いも見られたが、すぐに活発な意見交換が始まり、予定された時間はあっという間に終了した。終了後、参加者たちからは、「いつもの雑談とは違った話ができた」「こんなに深く仕事の話ができるとは思っていなかった」「非常に参考になる情報を得られた」「ぜひまた企画してほしい」といった声が多数上がった。全員参加型情報交換会という新しい試みは、会員数が増える中、今後、会員相互の情報交換を活性化するための一つの方向性を示す、非常に有意義な体験となった。
今日は79名もの皆様にご参加いただいており、仙台大会の記録を抜いて過去最高人数となった。だが倉青協の勢いは止まらないので、おそらくこの記録はまた来年塗り替えられてしまうだろう。
大阪での全体会開催は5回目で、11年ぶりになる。じつは倉青協の第1回全体会は、大阪で開催されていた。1973年7月20日、大先輩である鈴木又右衛門会長がここ大阪で全体会を開催してから40年を超え、今回が136回目ということになる。
本日は来賓として、国交省の平山様、大阪倉庫協会の芝山会長、また、倉青協第6代会長の西尾大先輩にお越しいただいている。また、湯川先輩もこの後駆け付けてくださることになっている。
今日の大阪大会は、現体制で行なう最後の全体会だ。最後の大会を大阪で開催することは、じつは会長の内示をお受けしたときから決めていた。大阪は私が商社に入ってはじめて赴任した地で、私の人間形成をしてくれた思い出深い場所でもある。酒も大阪で修行した。
今回、執行部の皆様が積極的に仕事をしてくださったので、私自身は何もしていない。ただ、事務局はよくがんばってくれたのでほめてあげたい。先ほどの情報交換会を含め、今日、明日の2日間で、この会のモットーである勉強と親睦を深め、電話1本、メール1通で気軽に悩みや仕事の課題解決の相談ができるような仲間を一人でも多くつくっていただきたい。
●来賓紹介とごあいさつ
来賓
国土交通省総合政策局物流政策課物流産業室総括課長補佐 平山 翔吾 様
大阪倉庫協会会長 株式会社杉村倉庫 代表取締役社長 柴山 恒晴 様
株式会社西尾倉庫 代表取締役社長 西尾 忠朋 様
丸二倉庫株式会社 取締役社長 湯川 秀男 様(遅着)
第136回全体会の大阪開催を心よりお祝い申し上げる。私は昨年から大阪倉庫協会の会長を務めているが、業界の垣根を越えて競争が激しく、倉庫協会の会員以外の活躍もかなり目立つ中、どのように会員の役に立てばよいか大変悩ましく思っている。協会にできることとして、コンプライアンス重視を徹底し、「協会の会員であれば安心だ」と言われるようにしていきたいし、防災などの協力を通して公共性をもっとアピールしていきたい。そして何よりも教育研修を充実させていきたいと思っている。
そうした折、先日、丸二倉庫の湯川社長にロジスティクス大賞受賞の記念講演をしていただいた。同社はTQC活動を30年続けておられるそうだが、もともとの原点は、30年前に倉青協の中でコンペをやって1位を取れず、2位になったのが悔しくて続けてこられたのだと聞いた。倉青協という会が、昔から勉強と親睦に励み、お互いを切磋琢磨される場なのだということを垣間見た次第だ。
本日ご参加の皆様の中にも、大阪の倉庫協会で活躍いただいている理事の次世代の方がいらっしゃる。こういう会で勉強と親睦を深め、新しい知識を加えられて、ぜひ将来、倉庫協会のほうでもその力を発揮していただきたいと大いに期待している。
私は、40年前の倉青協創設時にいた残り少ないチャーターメンバーだ。倉青協が40年以上もよくやってきたなと、非常に感慨深い。当時はまだ倉庫業が認可制で、非常に楽な時代だった。そんな時、日倉協の長老支配に対抗して何かしようと、森本倉庫の森本さんや鈴木又右衛門さんたちが中心になって倉青協が出来た。
初めはおとなしくしていたが、だんだん調子に乗って最初にやったのが国際倉連への参加だった。倉青協の有志メンバーが日倉協の許可もなく、国際倉連の香港大会に「日本も参加します」と勝手に乗り込んでいった。それで日倉協が慌てて加盟したという実績がある。
次にやったのがTQCだ。これは中京倉庫の清水さんが「TQCをやろう」と言って始めた。今、丸二倉庫の湯川さんが2位だったという話があったが、じつはその時のTQC大会の1位はダイワコーポレーションだった。
私は50年前に大学を卒業し、岐阜の倉庫会社に入ったが、その日から現場へ放り出されて毎日荷をかつがされ、現場主義を叩きこまれた。これはTQCの原点だと思う。現場の要望をいかに吸い上げて、それにすぐに反応できるかが経営者にとって一番重要だ。これからの経営は大変だろう。自由競争で、トンからグラムへ、1日から1分へ、ぼやぼやしていたらいい結果にならない。適当にやっていれば何とかなると思っている人が一番危ない。やるなら徹底的に下からの情報を吸い上げ、経営に反映していくことだ。皆さんには若さがあるのだから、世の中のスピードに負けないようにがんばってほしい。
▽平成26年度 第3回企業交流会 開催予定
開催日時 平成27年5月20日
開催場所 JR貨物吹田ターミナル(大阪)
内容 トラックドライバー不足と言われる中、モーダルシフトを含め鉄道をどのように活用するかを学ぶ。
▽企業交流会振り返りミーティング報告
開催日時 平成26年11月6日
開催場所 ダイワコーポレーション本社
曽根会長、堀畑副会長も交えて、企業交流会の歴史の振り返り、次世代への提言、ターゲットの確認等について話し合いを行なった。まとめとして、過去の歴史を踏まえたうえで、それにとらわれることなく各時代、時代で判断すればいいのではないかということになった。なお、企業交流会開催にあたっては鈴木副会長から開催の手順を提示いただき、それにしたがって活動してきた。
▽事業報告
平成26年度は「新HP運用による倉青協活動の活性化支援」を基本方針として活動してきた。
・管理システム導入後、現時点で35項目の更新作業を実施し、5項目を開発中。
・会員企業のHPとのリンクを実施。
・公式Facebookへの積極的な投稿を継続。
・HP「友だちの輪」は「後輩への襷」にリニューアル。アンケート形式でOBの皆様が投稿しやすいようにしていく。
・FB震災復興のページは地元の会員の皆様にお願いして今後も更新していく。
・平成27年1月より、バナー運用を中心に国交省様とのつながりを高める。
・倉青協バナーを作成した。自社HPとリンクする場合は会員コラムを作成いただき相互リンクする。
▽会員数報告
前回の郡山全体会(平成26年10月)は148名。その後4名入会があり、平成27年2月24日現在152名。
▽ブロック懇親会の開催報告
全国を4つのブロックにわけて懇親会を開催している。
・近畿・西日本ブロック懇親会(平成26年12月12日 森本倉庫様三宮会館にて開催、勉強会28名、懇親会30名参加)
・首都圏・東東京ブロック懇親会(平成27年1月30日 鈴木興産様倉庫にて勉強会、浅草スカイツリー等見学、見学会/勉強会36名、懇親会35名参加)
▽今後の活動予定
・北日本ブロック懇親会(平成27年4月9日 札幌三信倉庫様にて開催予定)
・西東京・神奈川・北陸・東海ブロック懇親会(平成27年5月13日 横浜にて開催予定)
●連絡事項
▼新着情報の紹介(詳細はホームページ新着情報をご覧ください)
【ご就任のお知らせ】
2014/10/15 株式会社五洋ロジテック 井上 明 様 専務取締役にご就任
【新入会員ご紹介】
2014/12/24 千葉港運株式会社 永井 隆介 様
2015/01/13 株式会社富士ロジテック・ネクスト 小嶋 佐和子 様
2015/02/04 中京倉庫株式会社 小関 妙子 様
2015/02/23 蜂谷運輸倉庫株式会社 蜂谷 洸喜 様
*2月24日現在 会員152名
2015年問題ということで、トラックドライバーが14万人ほど不足するという事態がある中、なかなか光があたらない業種業態であるトラックドライバーに光を当て、彼らを壇上で表彰するというプロセスを業界全体でやりたいと考え、昨年「第1回トラックドライバー甲子園」を行なった。そして先月2月22日(日)に、読売ホールで「第2回トラックドライバー甲子園アワード」を開催し、約1,000人にご参加いただいた。昨年から国土交通省のご支援もいただいており、この活動を今後もつなげ、日本全体が抱えるトラックドライバー不足に挑戦し、物流業界全体を盛り上げていきたい。
同社は、激しい業務ボリューム波動への対策としてSTAFF R&D(全社的常時スタッフ最適配置システム)を構築し、2000年にロジスティクス大賞を受賞。その後も継続的に業務改革に取り組んできた結果、より効果が大きく実用的に進化したSTAFF R&D Ⅱを構築し、2014年度に再びロジスティクス大賞を受賞した。単純な人の移動による支援ではなく、システム的に人材の“即一人前の仕事ができる化”を実現した同社の取り組みを国分様よりご説明いただいた。
講演後に湯川社長が登壇し、「システムを構築するだけでなく、日ごろの業務の中心的役割を担うパートの方々に当事者意識をもってもらい、全員参加で業務改革を推進していく風土を醸成することが何よりも大事だ。ロジスティクス大賞に応募することは、業務の見直しや改善に大いに役立つ。さらに大賞をいただくと営業やリクルートにも貢献する。ぜひ皆さんにも積極的に挑戦していただき、毎年、倉青協メンバーが順番に大賞を受賞するようになることを願っている」と語った。
5.懇親会
ホテルから徒歩で、河豚屋「ゆめふく」お初天神店へと移動。18時過ぎより、ふぐ料理をいただきながら懇親会が行なわれた。過去最多の参加者のため店内は貸切で、いくつかの部屋に分かれたが、店全体が一体感をもってたいへんな熱気に包まれ、大いに盛りあがっていた。